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目次(III. 脈管系)

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心臓の隔壁は心房中隔(Septum atriorum)と心室中隔(Septum ventriculorum)から構成される。これらは主に筋肉組織で形成されているが、局所的に筋肉のない半透明な領域があり、この部分を膜性部(Pars membranacea)と呼ぶ。左心室では前半月弁と右半月弁の間に位置し、右心室では三尖弁の前尖と中隔尖が接する中隔の薄い部分に存在する(Jarisch)。この薄い領域は中隔尖の付着部によって横断され、結果として膜性部の半分が心房中隔にも及ぶ。したがって、心房中隔の筋性部(Pars muscularis)、心室中隔の筋性部、心房中隔の膜性部(Pars membranacea)、および心室中隔の膜性部の4つの区域に分類される。

Jarischによれば、膜性部は形状と大きさに著しい多様性を示す。膜性部の下縁にはヒス束(Hissches Bündel)が走行し、その前縁でヒス束は右脚と左脚に分岐する。Jarisch, A., Sitzber. Akad. Wiss. Wien, 121. Bd. III Abt., 1912.