https://funatoya.com/funatoka/Rauber-Kopsch.html
肝臓には多数の神経が分布しており、これらは主に迷走神経と交感神経に由来し、その大部分が無髄である。これらの神経は肝動脈に沿って肝臓内部に入り、胆管や血管と共に進む。また、胆嚢にも分布している。
肝臓内部や胆嚢では、神経の経路上および神経叢内に神経細胞が単独または群をなして存在し、小葉間領域にまで及んでいる。小葉間組織内の小葉間神経叢(interlobulares Geflecht)から出る神経線維は肝小葉内に入り、肝細胞索と毛細血管壁の間で広範な終末網を形成する。
神経終末には、肝細胞表面に接する小板状のものが神経の経路上に見られる。さらに稀ではあるが、肝細胞内部に小さな輪や塊状の終末も観察される。これらの塊は、詳細に観察すると原線維の骨組みで構成されていることがわかる(Riegele, L, Z. mikr.-anat. Forsch., 14. Bd., 1928)。