成人の体幹骨格における上述の弯曲を解釈する際は、胎児期の早い段階における状態を常に考慮する必要がある。新生児の脊柱では、正中面内のすべての弯曲がわずかながら既に認められることを先に述べたが、これとは対照的に、側方への弯曲は正常な新生児および生後2、3年までの子供では存在しない(Gaupp)。胎生早期にさかのぼり、胎児の身体の弯曲を調べると、次のような一般的結論を容易に導き出せる。すなわち、後の脊柱に現れるすべての弯曲は、胎児期に既に存在する身体の弯曲を一部保存・形成し、また一部は改変・修正して出来上がったものだということである。