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目次(IV. 内臓学)

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卵巣の動脈は大動脈から出る卵巣動脈A. ovaricaの諸枝と、内腸骨動脈から来る子宮動脈の卵巣枝R. ovaricusとからなる。動脈は卵巣門から入り、門支質で枝分かれし、著しくうねったラセン状の経過を示す。皮質では特に豊富な網を形成して胞に接して広がっている。卵胞膜の内層には特に多く分布するため、この層を卵胞脈管膜Tunica vasculosa folliculiと呼び、これに対して卵胞膜の外層を線維膜Tunica fibrosaという。

静脈は動脈の枝に沿って走り、かなり太い口径を持ち、門の部分で太い小幹が互いに合流して静脈叢を形成する。

リンパ管は卵巣の表面で密な網を形成し、皮質内にも豊富に存在する。皮質では特に卵胞膜内で椀状に広がった網を形成している。門の部分からは太いリンパ管幹が出て、卵巣動静脈に沿って腰リンパ節へと向かう。