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鋸状縁の基本構造
構造的変化
特殊な構造的特徴
網膜の視部(Pars optica)から毛様体部(Pars ciliaris)へ移行する部位、すなわち鋸状縁(Ora serrata)において、網膜の厚さは急激に減少する。この部位は約45°の急傾斜をなして薄くなるが、実際には鋸状縁の後方ですでに複数の層が段階的に消失し始めている。まず視神経線維と神経細胞が疎らとなり、その後完全に消失する。視細胞では、杆状体視細胞が早期に消失する一方、錐状体視細胞はしばらく残存するものの退化した形態を示す。さらに外網状層が消失することで内外の顆粒層が融合し、最終的に内網状層も消失する。これらの退行性変化とは対照的に、ミュラーの支持線維は豊富となり、その結果、視部の最外縁は特に強固な構造を形成している。