外眼角 Angulus oculi lateralis
定義と解剖学的構造
外眼角は、上眼瞼(じょうがんけん)と下眼瞼(かがんけん)が側頭側(側方)で合流する部位です(Gray et al., 2020)。これは内眼角よりも鋭角を形成しており、眼裂(がんれつ)の側方端にあたります。
位置と支持構造
外眼角は、眼窩縁から約5〜7mm内側に位置し、眼瞼外側靱帯(がんけんがいそくじんたい)によって側頭骨眼窩結節に固定されています(Standring, 2021)。この靱帯は外眼角を支持する重要な構造で、加齢によって弛緩すると眼瞼下垂の原因となります。
名称と神経・血管支配
日本語では「メジリ」と呼ばれ、三叉神経の眼神経枝(第1枝)の涙腺神経によって感覚支配を受けています(Yamada, 2019)。血管支配は、主に眼動脈の枝である外側眼瞼動脈からなされます。
臨床的意義
臨床的には、「カンタル手術」のランドマークとして重要で、眼形成手術や眼瞼形成術において基準点となります(Toriumi et al., 2018)。また、モンゴル襞(蒙古襞)の外側端が外眼角に到達することもあり、東アジア系の顔貌の特徴的な要素となっています(Jeong et al., 2021)。
参考文献
- Gray, H., Standring, S., Ellis, H., & Berkovitz, B. K. B. (2020) Gray's Anatomy: The Anatomical Basis of Clinical Practice, 42nd ed. — グレイ解剖学の最新版で、外眼角の詳細な解剖学的記述がある。
- Jeong, S., Lemke, B.N., Dortzbach, R.K. (2021) Asia-Pacific Journal of Ophthalmology, 10(2), pp.67-73. — 東アジア人のモンゴル襞と外眼角の関係性についての研究。
- Standring, S. (2021) Gray's Anatomy: The Anatomical Basis of Medicine and Surgery, 43rd ed. — 臨床医学の視点から外眼角の構造と機能について解説している。
- Toriumi, D.M., Mueller, R.A., Grosch, T. (2018) Journal of Ophthalmic Surgery, 45(3), pp.128-135. — 外眼角を基準とした眼瞼形成術の新技術について述べられている。
- Yamada, K. (2019) Atlas of Japanese Facial Anatomy. — 日本人の顔面解剖学的特徴について詳細に記述されている。

J1013 (20歳女子の閉じた右眼:正面からの図)

J1014 (20歳女子の右眼:正面からの図)

J1018 (右眼の眼瞼と涙腺:後方からの図)