脛骨神経 Nervus tibialis
解剖学的位置と走行
- 第4腰神経から第3仙骨神経(L4~S3)に由来し、坐骨神経の主要な末梢枝である (Standring, 2021)。
- 膝窩において腓骨神経と分岐し、膝窩動静脈の内側を下行する。
- ヒラメ筋腱弓の下を通過し、後脛骨筋に伴行して内果を回り、足底に至る (Moore et al., 2023)。
- 下腿では、後脛骨動脈および後脛骨静脈と密接な走行関係を持つ。
解剖学的特徴
- 下腿三頭筋の深層、特にヒラメ筋と長趾屈筋の間を通過する (Netter, 2023)。
- 内果後方において屈筋支帯の深層を通過し、この部位で圧迫を受けやすい。
- 下腿後面の筋群への支配枝を順次分岐しながら下行する。
神経支配領域
- 運動支配:下腿後面の屈筋群および足底筋群を支配する (Drake et al., 2020)。
- 感覚支配:下腿後面および足底の皮膚領域を支配する。
支配筋(近位から遠位の順)
- 膝窩筋:膝関節の安定性に寄与する。
- 腓腹筋(内側頭・外側頭):足関節の底屈に関与する。
- ヒラメ筋:立位姿勢の維持と歩行に重要。
- 足底筋:足底腱膜の緊張に関与する。
- 後脛骨筋:足関節の内反と安定性に寄与する。
- 長趾屈筋:足趾の屈曲を司る。