浅腓骨神経 Nervus fibularis superficialis
1. 解剖学的起始と分岐
- 総腓骨神経から腓骨頭付近で前枝として分岐する (Standring, 2016)。
- 坐骨神経の分枝である総腓骨神経に由来する (Moore et al., 2018)。
2. 詳細な走行経路
- 腓骨頭の高さで分岐後、前筋画に進入する。
- 長趾伸筋と腓骨筋の間を走行し、下腿下部1/3で筋膜を貫通する (Drake et al., 2015)。
- 下腿外側部を皮下経由で下行する (Apaydin et al., 2008)。
- 足関節前方を通過後、足背部で終末枝に分枝する (Ihm et al., 2010)。
3. 主要な分枝と支配
- 運動枝:長腓骨筋と短腓骨筋に筋枝を送る (Netter, 2019)。
- 感覚枝:下腿外側部と足背部の皮膚感覚を支配する (Ricci et al., 2015)。
- 終末枝:内側足背皮神経と中間足背皮神経に分かれる (Canella et al., 2009)。
4. 終末枝の詳細な支配領域
- 内側足背皮神経:足背部、母趾内側面・背側面、第2・3趾の背側面と側面を支配する (Tubbs et al., 2016)。
- 中間足背皮神経:第3-5趾領域を支配し、外側足背皮神経と交通する (Standring, 2016)。
5. 臨床的重要性
- 下腿外側部の腫瘍や外傷により、容易に障害を受けうる (Rohen et al., 2016)。
- 神経障害時は、足背部の感覚障害が出現する (Matsumoto et al., 2014)。
- 過度な運動や持続的圧迫により、神経炎を発症することがある (Van Dijk et al., 2011)。