浅腓骨神経は、長趾伸筋と腓骨筋の間を下行し、長腓骨筋と短腓骨筋に筋枝を出した後、下腿の虫部から下部1/3に移る高さで下腿筋膜を貫きます。この高さで、浅腓骨神経は、内側足背皮神経と中間足背皮神経に分かれます。内側足背皮神経は、足根の前面を走行して足背に至り、下部下腿前面と足背の皮膚と筋膜に枝を送ります。下伸筋支帯の下縁近くで、この神経は2本の足背趾神経に分岐します。このうち1本は、足背および母趾の内側面と背側面を支配し、他の1本は第2、第3趾の背側面と側面を支配します。中間足背皮神経は、足背外側部に沿って走行し、近傍の皮膚や筋膜に枝を出し、第3と第4趾および第4と第5趾に行く2本の足背趾神経に分かれます。また、中間足背皮神経は、外側足背皮神経と交通します。