後陰唇神経♀ Nervi labiales posteriores♀
定義と概要
- 後陰唇神経は、陰部神経の会陰枝から分岐する末梢神経であり、女性の大陰唇後部と会陰部に感覚を伝える対をなす神経である (Moore et al., 2023)。
- 主に大陰唇の皮膚および粘膜に分布し、体性感覚を支配している (Standring, 2024)。
解剖学的特徴
- 走行:会陰浅筋膜内を前方に走行し、大陰唇の後部から前方に向かって分布する (Drake et al., 2024)。
- 位置関係:外陰部の浅会陰筋群に近接し、外肛門括約筋の外側を通過する。
- 随伴構造:大陰唇の結合組織および血管に伴行している。
発生学的特徴
- 起源:仙骨神経叢に由来する陰部神経から発生する体性神経である (Schoenwolf et al., 2023)。
- 発達:胎生期における会陰部の発達過程で、その支配領域が確立される。
臨床的意義
- 産科処置:会陰切開時の局所麻酔や会陰ブロックにおける重要な標的神経である (Cunningham et al., 2024)。
- 診断的意義:会陰部の疼痛や感覚異常の診断において重要な指標となる。
- 性機能:外陰部における性的感覚の伝達に重要な役割を担う。
臨床的留意点
- 合併症:会陰裂傷や会陰部手術後に神経障害をきたす可能性がある (Smith and Ferrari, 2024)。
- 麻酔:会陰部の手術や処置における局所麻酔時に確実なブロックが必要である。
参考文献
- Cunningham, F.G., Leveno, K.J., Bloom, S.L., et al., 2024. Williams Obstetrics, 26th ed. McGraw-Hill Education.