下臀神経

下臀神経はL5~S2から発生し、大坐骨孔を通って梨状筋下部(梨状下孔)から臀部へ入ります。その後、後大腿神経に近接し、下臀神経は大臀筋を支配します。

日本人のからだ(秋田恵一 2000)によると

下殿神経の起始型は,小牧(1960 b)によると,3根をもっておこるものがもっとも多く(69.1%),ついで2根(26.2%)が多い. L5, S1よりもっとも多く起始し,ついでS2よりおこるものが多い.よってL 5-S 2 がもっとも多く(70.1%),ついでL5-S1 (23.7%)となっている.

Akita et al. (1992 a)はL4-S1 (41.7%),L5-S2 (33.3%),L4-S2 (16.7%),L5-S1 (8.3%)から起始していたとしている.一般に,下殿神経は上殿神経より一分節尾側より起始しているように教科書などに記載されることが多いが,上殿神経は下殿神経より仙骨神経叢の近位背側に起 始しているとし,頭尾側のずれよりも背腹の層の違いに注目した報告もある(Akita et al., 1992 a).