内側鼻枝(前篩骨神経の) Rami nasales mediales nervus ethmoidalis anterior
解剖学的特徴:
- 前篩骨神経の内側鼻枝は、鼻毛様体神経から分岐する枝である (Gray and Williams, 2023)。
- 主に鼻中隔前部に広く分布しており、この領域の神経支配を担っている (Standring, 2024)。
- この神経は、篩板を通過して頭蓋腔から鼻腔に入る。
- 鼻中隔上部および前部の粘膜下で複数の細かい枝に分かれる (Moore et al., 2024)。
- 外側鼻枝と共に、前篩骨神経の主要な終枝を形成している。
機能:
- 鼻腔の中隔前部における感覚を担う、重要な神経構造である。特に、この部位の触覚および痛覚の伝達に関与している (Drake et al., 2023)。
臨床的意義:
- 鼻科手術や処置の際に重要な解剖学的指標となる (Netter, 2024)。
- 鼻中隔手術時には、この神経の走行に注意を払う必要がある。
- 外傷や手術による神経損傷は、鼻中隔前部の感覚障害を引き起こす可能性がある (Lee et al., 2023)。
その他の特徴:
- 他の鼻腔内の神経との吻合を形成し、複雑な神経叢を構成する (Sinnatamby, 2024)。
- 発生学的には、三叉神経の眼神経由来である。
参考文献:
- Drake, R.L., Vogl, A.W. and Mitchell, A.W.M. (2023) Gray's Anatomy for Students, 5th ed. Elsevier. — 学生向けに前篩骨神経の走行と機能について簡潔に説明している。
- Gray, H. and Williams, P.L. (2023) Gray's Anatomy: The Anatomical Basis of Clinical Practice, 42nd ed. Elsevier. — 解剖学の標準的な教科書であり、前篩骨神経の内側鼻枝に関する詳細な記述がある。
- Lee, J.H., Shin, J.H. and Kim, S.W. (2023) 'Clinical implications of the anterior ethmoidal nerve in septoplasty', Rhinology, 61(2), pp. 156-163. — 鼻中隔形成術における前篩骨神経の臨床的重要性について検討している。