動眼神経 Nervus oculomotorius [III]
脳の断面(模式図を含む)

aに対応する上丘を通る断面の模式図



脳底の動脈(大脳動脈輪を中心に)

小脳、脳幹、視床、線条体の動脈

MRI_04にほぼ対応する外眼角耳孔面に平行な断面
脳の断面(模式図を含む)

aに対応する上丘を通る断面の模式図

J0567 (脳底の動脈)

J0605 (右側の海綿静脈洞の冠状断面:背面からの図)

J0606 (硬膜静脈洞:頭蓋底からの図)

J0833 (脳幹:脳の正中断面を左側からの図)

J0834 (脳の底部:下方からの図)

J0840 (後脳および延髄:左外側からの図)

J0843 (脳:下前方からの図)

J0902 (硬脳膜:上方からの図)

J0903 (脳硬膜:右上方からの図)

J0904 (硬脳膜と頭蓋骨を通る神経)

J0905 (右側の三叉神経節:内側からの図)

J0906 (右眼窩の神経、第1層:上方からの図)

J0907 (右の眼窩の神経、第2層:上方からの図)

J0908 (右眼窩と右上顎神経:右側からの図)

J1002 (右眼窩の後部:前上方からの図)

J1003 (右の眼窩の筋の起源:前方からの図)

J1006 (眼窩の内容物:上方からの図)

J1007 (右眼窩を視神経孔の近くの断面:前方からの図)

J1008 (右眼窩の視神経孔と眼球の中間の断面:前方からの図)

J1009 (右眼窩の眼球のすぐ後ろの切断:前方からの図)
解剖学的基本特徴
- 動眼神経は、中脳被蓋の背側部に位置する動眼神経核から起始し、主要な眼球運動を制御する体性運動神経である。外側直筋(外転神経[VI]支配)と上斜筋(滑車神経[IV]支配)を除く、全ての外眼筋の運動を担当する (Standring, 2020)。
- 脳神経の中で第III番目に位置し、眼筋支配神経の中で最大の太さを持つ。起始部の横径は1.5–2.0mm、縦径は1.0–1.5mmであり、この太さは支配筋の多さを反映している (Gray and Lewis, 2018)。
- 動眼神経核は複雑な構造を持ち、主核(体性運動ニューロン)と副核(Edinger-Westphal核、副交感神経節前ニューロン)から構成される。主核はさらに機能的に区画化されており、それぞれの区画が特定の外眼筋を支配する。
- 神経線維束は、中脳腹側面の大脳脚内側縁から出現し、脳底槽を通って前方へ走行する。この際、後大脳動脈と上小脳動脈の間を通過するため、この部位の動脈瘤による圧迫を受けやすい。
- 左右の動眼神経核は正中線上で相互に連絡する両側性の構造を持ち、これにより両眼の協調運動が可能となる (Nolte, 2021)。特に内側直筋支配ニューロンは交差性と非交差性の投射を持ち、輻輳運動の協調に重要である。
走行経路と形態学的特徴
- 大脳脚内側縁から単一の神経幹として出現後、前方へ進み、後交通動脈の外側を通過する。この部位は後交通動脈瘤による圧迫を受けやすい解剖学的弱点である。
- さらに前方へ進み、トルコ鞍の側方で硬膜を貫通して海綿静脈洞の外側壁に入る。海綿静脈洞内では、壁内を走行し、滑車神経および眼神経の上内側に位置する (Moore et al., 2019)。ここでは内頸動脈に近接して走行するため、動脈瘤や海綿静脈洞内の炎症性疾患の影響を受けやすい。
- 上眼窩裂に到達すると、眼窩内へ進入する。この際、上直筋と外側直筋の起始部間を通過し、視神経、滑車神経、眼神経の鼻毛様体枝、前頭神経などとともに眼窩へ入る。
- 眼窩内に入ると直ちに上枝(比較的細い)と下枝(太い)に分岐する。この分岐パターンは解剖学的に安定しており、上枝は上方へ、下枝は前内側へ向かう。
支配領域と機能的解剖
- 上枝は、上直筋と上眼瞼挙筋の運動を支配する。上直筋は眼球の上転と内転、内旋に関与し、上眼瞼挙筋は上眼瞼の挙上を担当する。
- 下枝は、内側直筋、下直筋、下斜筋の運動を支配する (Snell, 2019)。内側直筋は眼球の内転、下直筋は下転と内転、外旋に関与し、下斜筋は上転と外転、外旋を担当する。
- 副交感神経系の節前線維はEdinger-Westphal核から起始し、動眼神経に沿って走行した後、下枝から分かれて毛様体神経節に終わる。ここでシナプスを形成し、節後線維が以下の機能を制御する:
臨床的意義と神経病理
- 動眼神経麻痺の主要な症状と解剖学的根拠:
- 臨床的に重要な動眼神経麻痺の特徴と鑑別: