脳神経 Nervi craniales

脳神経は脳から出る12対の神経で、運動性、感覚性、混合性に分類される。各神経は特定の機能を持ち、脳幹に神経核が存在する。脳神経の障害は臨床的に重要で、神経学的診察での評価が必要である。発生学的には咽頭弓と関連しており、位置関係が解剖学的な分布を決定する。

1. 概要(定義・位置づけ)

脳神経(cranial nerves; nervi craniales)は、脳・脳幹から出入りし、頭頸部を中心に(迷走神経は胸腹部まで)**運動・感覚・自律神経(副交感)**機能を担う 12対の末梢神経である(Standring, 2021)。脳神経は、臨床的には「脳幹・頭蓋底・海綿静脈洞・眼窩・顔面・頸部」の局在診断に直結し、神経学的診察の基盤となる(Blumenfeld, 2021)。

12対の機能分類(要点)

2. 脳幹での出入部と神経核(中枢側の理解)

脳神経の中枢側は「核(nucleus)」として脳幹(中脳・橋・延髄)に配置され、機能系ごとに縦走する列を形成する(Haines, 2018)。

この「内側=運動、外側=感覚」の基本配置は、脳幹梗塞や腫瘍での症候学(交代性麻痺など)の理解に有用である(Blumenfeld, 2021)。

3. 各脳神経の要点(末梢走行・臨床像)

ここでは臨床で頻出する「出口(頭蓋内→頭蓋外)」「主機能」「障害像」を中心に、最小限の骨性ランドマークを付す(Standring, 2021)。

I 嗅神経(CN I; olfactory nerve)

II 視神経(CN II; optic nerve)