脳神経 Nervi craniales
基本的な特徴
- 脳神経は、脳から出て頭頚部の機能を制御する12対の神経である (Standring, 2021)。
- 頭蓋底から出る末梢神経で、脊髄神経とは異なる特徴を有する。
- 脳神経は主に運動性、感覚性、または混合性(両方の機能を持つ)に分類される (Crossman and Neary, 2019)。
- 起始核と終止核を持ち、それぞれ特定の脳領域と連絡している。
機能的分類
- 純感覚性神経:嗅神経(I)、視神経(II)、内耳神経(VIII)
- 純運動性神経:動眼神経(III)、滑車神経(IV)、外転神経(VI)、副神経(XI)、舌下神経(XII)
- 混合性神経:三叉神経(V)、顔面神経(VII)、舌咽神経(IX)、迷走神経(X)
神経の構成
- 12対の脳神経があり、それぞれが固有の機能を担っている (Drake et al., 2020)。
- 脳神経の一覧:嗅神経(I)、視神経(II)、動眼神経(III)、滑車神経(IV)、三叉神経(V)、外転神経(VI)、顔面神経(VII)、内耳神経(VIII)、舌咽神経(IX)、迷走神経(X)、副神経(XI)、舌下神経(XII)
- 終神経(CN 0)は、ヒトでは同定が困難とされている。
神経核の位置
- 脳神経核は主に脳幹(中脳、橋、延髄)に存在する (Crossman and Neary, 2019)。
- 嗅神経と視神経は特殊感覚神経で、それぞれ終脳と間脳に由来する。
- 第III〜XII脳神経の核は脳幹に位置し、特定の機能的配列を示す。
臨床的意義
- 脳神経の障害は、特徴的な症状や徴候を引き起こす (Snell, 2019)。