前交連 Commissura anterior
解剖学的特徴
- 第三脳室前壁の終板後方に位置し、自転車のハンドル状の横走線維束である。
- 脳弓柱の吻側で正中線を横切り、密な線維束を形成している。
構造と機能
- 前部は、両側の嗅球を連絡している(肉眼的には不明瞭)。
- 後部は、両側の中側頭回・下側頭回を連絡する主要部分である。
- 嗅覚情報の統合と、側頭葉間の神経連絡に重要な役割を果たしている。
発生学的意義
- 終脳で最も早期に形成される交連線維束の一つである。
- 胎生期における大脳半球間の初期連絡において、重要な役割を担っている。

J0829 (10.4mm頂殿長の人間の胎児の脳、右半分:左方からの図)

J0830 (13.8mm頂殿長の人間の胎児の脳、右半分:左方からの図)

J0831 (46.5mm頂殿長の人間の胎児の脳、右半分:左方からの図)

J0833 (脳幹:脳の正中断面を左側からの図)
