外包 Capsula externa

脳の断面(模式図を含む)

外眼角耳孔面に水平な面Oに対応する面.png

MRI_06にほぼ対応する外眼角耳孔面に水平な断面

外眼角耳孔面に水平な面Aに対応する断面.png

MRI_07にほぼ対応する外眼角耳孔面に水平な断面

嗅索後端部の高さDに対応する断面.png

嗅索後端部の高さAに対応する前頭断面

前交連の高さEに対応する前頭断面.png

前交連の高さBに対応する前頭断面

J883.png

J0883 (大脳脚の方向に切断した脳の断面:前方からの断面図)

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J0884 (脳の冠状断:左半分、前交連を通る断面:後方からの断面図)

J0885 (脳の冠状断、左半分、前交連より前を通る:後方からの断面図)

J886.png

J0886 (脳の前交連を通る水平断:上方からの断面図)

J891.png

J0891 (脳のいくつかの大きな神経路の経過の説明)

解剖学的構造

位置と境界

外包は、被殻の外側と島皮質の内側の間に位置する白質層である (Schmahmann and Pandya, 2020)。内側には被殻が、外側には極嚢と島皮質が隣接しており、大脳半球の側方部を前後方向に走行している (Nieuwenhuys et al., 2021)。解剖学的には、内包や極嚢とともに大脳基底核周辺の重要な白質構造を形成している (Mai and Paxinos, 2023)。

微細構造

外包の線維構造は主に前後方向に配列しており、髄鞘化された軸索から構成されている (Mai and Paxinos, 2023)。その厚さは部位により異なるが、一般的に内包より薄い層を形成している (Türe et al., 2019)。線維は主にグルタミン酸作動性であり、GABAergic系の調節も受けている (Nieuwenhuys et al., 2021)。

神経線維連絡

外包は大脳皮質から被殻への神経線維伝導路として機能し、大脳皮質と基底核間の情報伝達を担っている (Nieuwenhuys et al., 2021)。特に島皮質と被殻間の神経伝達に重要な役割を果たし、前頭葉、頭頂葉、側頭葉からの投射線維を含んでいる (Yagmurlu et al., 2020)。外包を含む領域は、大脳辺縁系や基底核の機能的ネットワークの一部として重要な役割を担う (Catani and Thiebaut de Schotten, 2022)。

発生と成熟

外包は胎生期の大脳発達過程において、終脳の白質形成の一部として発達する (Ten Donkelaar et al., 2021)。髄鞘化は生後も継続し、成熟とともに完成する過程を経る (Ten Donkelaar et al., 2021)。

臨床的意義

損傷による影響

外包の損傷は運動制御や認知機能に影響を及ぼす可能性がある (Catani and Thiebaut de Schotten, 2022)。特に脳卒中や血管性病変による損傷は、感覚運動機能や高次脳機能に重大な影響を与えることが知られている (Türe et al., 2019)。

神経外科的重要性

外包は脳の画像診断において重要な解剖学的指標として用いられており (Mai and Paxinos, 2023)、神経外科手術における重要な構造物として認識されている (Türe et al., 2019)。最新の神経画像技術により、外包の微細構造と機能的連絡がより詳細に理解されるようになった (Türe et al., 2019)。

加齢変化と認知機能

加齢に伴い、外包の白質密度や神経線維の完全性に変化が生じることがあり (Kennedy and Raz, 2019)、この変化は認知機能や運動制御能力に影響を与える可能性がある (Kennedy and Raz, 2019)。

研究の歴史

外包の詳細な構造は19世紀後半から20世紀初頭にかけて、神経解剖学者たちによって明らかにされた (Schmahmann and Pandya, 2020)。近年では拡散テンソル画像などの最新技術により、その機能的連絡がより詳細に解明されている (Yagmurlu et al., 2020)。