被殻 Putamen
解剖学的特徴
- レンズ核の外側部を形成し、淡蒼球外節および島皮質と、各種髄板により明確に区分される。
- 尾状核とともに線条体を構成しており、発生過程において、内包の発達により分離された構造である。
機能と進化
- 運動の制御と学習機能において、重要な役割を担っている。
- 霊長類の進化過程において、高等になるほど体積が増大する傾向が認められる。
神経回路
- 黒質緻密部からドーパミン作動性入力を、また、大脳皮質からグルタミン酸作動性入力を受ける。
- 淡蒼球内節と黒質網様部へ、出力を投射している。
臨床的意義
- パーキンソン病では、黒質緻密部からのドーパミン入力の減少により、運動障害を引き起こす。
- ハンチントン病における特徴的な所見として、被殻の変性が認められる。

J0856 (右側脳室:右方から剖出した図)

J0882 (結合腕を通る脳と小脳を接続する斜め断面)

J0883 (大脳脚の方向に切断した脳の断面:前方からの断面図)

J0884 (脳の冠状断:左半分、前交連を通る断面:後方からの断面図)

J0885 (脳の冠状断、左半分、前交連より前を通る:後方からの断面図)

J0886 (脳の前交連を通る水平断:上方からの断面図)

J0894 (7週間の子供の脳を通る矢状断面)

J0895 (16日齢の大脳半球の断面)