









J0883 (大脳脚の方向に切断した脳の断面:前方からの断面図)

J0884 (脳の冠状断:左半分、前交連を通る断面:後方からの断面図)

J0885 (脳の冠状断、左半分、前交連より前を通る:後方からの断面図)



被殻はレンズ核の外側部を形成する灰白質構造であり、淡蒼球外節および島皮質との間は各種髄板により明確に区分される (Alexander and Crutcher, 1990)。尾状核とともに線条体を構成しており、発生過程において内包の発達により両者が分離された構造である (Graybiel, 2000)。
被殻は終脳基板の外側神経隆起から発生し、胎生期に尾状核とともに分化する (Anderson et al., 1997)。発生過程での神経細胞の移動と分化は、特異的な転写因子によって精密に制御されている (Marín and Rubenstein, 2001)。
被殻は黒質緻密部からドーパミン作動性入力を受け、また大脳皮質からグルタミン酸作動性入力を受ける (Parent and Hazrati, 1995)。出力は淡蒼球内節と黒質網様部へ投射される (DeLong and Wichmann, 2007)。
被殻の主要な構成要素は、GABAおよびアセチルコリン作動性の中型有棘神経細胞である (Kreitzer, 2009)。これらの神経細胞は、シナプス可塑性に関与する各種神経伝達物質受容体やイオンチャネルを発現している (Gerfen and Surmeier, 2011)。
被殻は運動の制御と学習機能において重要な役割を担っている (Middleton and Strick, 2000)。霊長類の進化過程において、高等になるほど被殻の体積が増大する傾向が認められる (Haber, 2003)。
パーキンソン病では、黒質緻密部からのドーパミン入力の減少により、被殻における神経伝達の異常が生じ、運動障害を引き起こす (Obeso et al., 2008)。
ハンチントン病における特徴的な所見として、被殻の変性が認められる (Ross and Tabrizi, 2011)。