尾状核 Nucleus caudatus
解剖学的特徴
- 弓状の大きな灰白質であり、頭部、体部、尾部の3部位で構成される。
- 側脳室に沿って配置され、終脳の神経上皮から発生する。
神経伝達と機能
- 大脳皮質、視床、黒質からの入力を受け、淡蒼球と黒質へと出力する。
- GABAとドパミンが、主要な神経伝達物質として機能する。
- 運動制御、学習、記憶の機能に深く関与している。
臨床的意義
- パーキンソン病では、黒質-線条体系の障害により運動障害が発生する。
- ハンチントン病では、特徴的な尾状核の変性が認められる。
- 強迫性障害(OCD)などの精神疾患との関連性が示唆されている。

J0895 (16日齢の大脳半球の断面)