海馬指 Digitationes hippocampi
1. 基本構造と解剖学的特徴
形態と位置
- 海馬の腹側部に見られる指状の隆起構造で、灰白質の折りたたみにより形成される (Duvernoy et al., 2013)。
- 側脳室下角の内側壁に位置し、数個の隆起が連続的に配列している。
- 側脳室の下角内で観察可能であり、海馬体の外側表面に沿って規則的に配列している (Mai et al., 2015)。
- 表面は平滑で、脳脊髄液に接している。
形態学的変異
- 個体差があり、指状突起の数や大きさは変動する (West and Gundersen, 2015)。
- 一般的に3〜5個の隆起が観察される。
2. 発生と発達
- 胎生期における海馬体の折りたたみ過程で形成される (Arnold and Trojanowski, 2016)。
- 生後の発達過程でも形態的変化が続く。
- 発達段階による形態変化は神経回路の成熟と関連している (Kier et al., 2012)。
3. 機能的意義
- 海馬体の表面積を増大させ、神経回路の効率を高めている (Small et al., 2011)。
- 記憶の形成・固定化において重要な役割を果たす。
- 空間認知機能と記憶プロセスに関与している (Schultz and Engelhardt, 2014)。
4. 臨床的意義
- 記憶形成や空間認知などの海馬機能に密接に関連している。