内錐体層線条 Stria laminae pyramidalis internae isocorticis
基本構造
- 大脳皮質の等皮質第Ⅴ層深部に位置する水平線維層であり、内バイラルジェ線条としても知られている (Braak and Braak, 2018)。
- 主として、連合線維の側枝および錐体細胞の側枝から構成されている (DeFelipe et al., 2020)。
- 髄鞘化された軸索により構成され、特徴的な縞模様の外観を呈している。
解剖学的特徴
- 第V層(内錐体層)の深部において、特徴的な水平方向の配列を示している (Amunts and Zilles, 2015)。
機能的意義
- 大脳皮質内の情報処理において、重要な役割を担っている (Rockland, 2020)。
- 異なる皮質領域間の神経連絡を確立する上で、極めて重要な構造である。
- 神経細胞間における効率的な情報伝達を可能にする、解剖学的基盤となっている。
特記事項
- バイラルジェ(Baillarger)によって最初に記載された重要な神経解剖学的構造である (von Economo and Koskinas, 2019)。
- 大脳皮質の層構造を理解する上で、重要な指標となっている。
- MRI等の画像診断において、皮質構造の同定に役立つ解剖学的指標として使用される (Glasser et al., 2016)。
関連する病態
- 様々な神経変性疾患において、この構造の変化が観察されることがある (Palomero-Gallagher and Zilles, 2019)。
- 発達障害における皮質構造の異常を評価する際の重要な指標の一つとなっている。
臨床的意義
- 神経画像診断において、皮質層構造の評価に重要な指標として利用される。