側脳室 Ventriculus lateralis
基本構造
- 側脳室は、左右の大脳半球内部に位置する馬蹄形の空洞であり、第三脳室と室間孔(モンロー孔)により接続されている。
- 前角、中心部、下角、後角の4つの部分から構成され、脳脊髄液を含む脳室系の一部を成している。
解剖学的特徴
- 前角は前頭葉内に、中心部は頭頂葉に、下角は側頭葉内に、後角は後頭葉内に、それぞれ伸展している。
- 内部には脈絡叢があり、脳脊髄液を産生している。また、内面は上衣細胞によって被覆されている。
計測データ
- 側脳室の平均全長は、投影的計測で82.7mm、鋳型による計測で87.6mmである。
- 容積は平均10.155cm³であり、5.169cm³から27.663cm³の範囲を示す。
臨床的意義
- 水頭症の診断と脳室系全体の圧調節において重要な役割を果たし、神経画像診断における重要な評価対象となる。

J0854 (側脳室および側脳室脈絡叢を剖出:脳の上方からの図)

J0856 (右側脳室:右方から剖出した図)

J0859 (右側脳室の下角を通る断面:後方からの前頭断)
