透明中隔 Septum pellucidum
基本構造
- 側脳室前角を分離する一対の薄板構造であり、その間には透明中隔腔という狭い空間が存在する。
- 脳梁と脳弓の間に位置し、発生学的には終脳胞の内側面から形成された痕跡的な大脳皮質構造である。
- 成人では、透明中隔腔が閉鎖し、左右の板が密着することが多い。
解剖学的位置関係
- 前方は膝部脳梁、後方は脳弓体部、上方は脳梁体部の下面に接している。
臨床的意義
- 透明中隔の欠損は、脳の発達異常を示す重要な指標となる。
- 画像診断における重要な解剖学的指標であり、透明中隔嚢胞は、稀に神経症状を引き起こすことがある。

J0833 (脳幹:脳の正中断面を左側からの図)

J0900 (頭部正中断面のクモ膜下腔、左半分:右方からの図)