島短回 Gyri breves insulae
基本構造
- 島の前部に位置する2〜3個の放射状の回で、中心前溝によって区切られている (Augustine, 1996)。
- 前部島皮質の主要構成要素であり、顆粒性皮質構造を持つ (Nieuwenhuys et al., 2012)。
- 中心溝の前方に配置され、通常3つの短回(前、中、後)に分類される (Türe et al., 1999)。
機能
- 内受容感覚、痛み知覚、情動処理、自律神経調節などの機能に関与する (Craig, 2009)。
- 島前部は情動処理と関連し、特に共感や社会的認知機能に重要な役割を果たす (Kurth et al., 2010)。
- 自己意識と身体所有感の神経基盤として機能する (Critchley et al., 2004)。
臨床的重要性
- 脳卒中や腫瘍の局在を特定する際の解剖学的指標として重要である (Duffau, 2017)。
- 神経外科手術における重要なランドマークとして使用され、機能温存に関わる (Duffau & Capelle, 2004)。
- 神経画像診断における病変位置特定の参照点として機能する (Naidich et al., 2004)。
関連構造
- 島中心溝によって後方の長回と区別される (Türe et al., 1999)。
- 前方部は前、中、後の3つの短回から構成され、放射状に配列している (Afif et al., 2009)。
- 周囲を外包に囲まれ、深部白質と接している (Fernández-Miranda et al., 2008)。
発生学的特徴
- 胎生期に外側溝の深部に形成され、20週頃から溝の発達が始まる (Chi et al., 1977)。
- 大脳の発達に伴い、周囲の弁蓋部の成長により徐々に外側溝の深部に埋没していく (Afif et al., 2007)。