島 Insula lobus
脳の断面(模式図を含む)

MRI_05にほぼ対応する外眼角耳孔面に水平な断面

MRI_06にほぼ対応する外眼角耳孔面に水平な断面

MRI_07にほぼ対応する外眼角耳孔面に水平な断面

MRI_08にほぼ対応する外眼角耳孔面に水平な断面

J0568 (右側の中大脳動脈と脈絡膜動脈、尾側図)

J0834 (脳の底部:下方からの図)

J0852 (右の島の剖出:右方からの図)

J0854 (側脳室および側脳室脈絡叢を剖出:脳の上方からの図)

J0883 (大脳脚の方向に切断した脳の断面:前方からの断面図)

J0884 (脳の冠状断:左半分、前交連を通る断面:後方からの断面図)

J0886 (脳の前交連を通る水平断:上方からの断面図)

J0894 (7週間の子供の脳を通る矢状断面)

J0898 (大脳半球の髄脳成熟地図(大脳半球の左外側面))
解剖学的特徴 (Augustine, 1996; Türe et al., 1999)
- 深部構造:外側溝(lateral sulcus)の底部に位置し、前頭葉、頭頂葉、側頭葉のオペルクラ(弁蓋)により完全に覆われている。
- 区分:前方の3-4個の短回(gyri brevi insulae)と後方の1-2個の長回(gyri longi insulae)に分かれ、これらは島中心溝(central insular sulcus)によって区分される。
- 境界:前方は前島溝、後方は後島溝、上方は上島溝により周囲組織と区分される。
- 血管支配:主に中大脳動脈(MCA)の島枝(insular branches)により灌流される (Varnavas and Grand, 1999)。
- 発生:胎生期に側頭葉、前頭葉、頭頂葉の発達に伴い徐々に覆われていく。
臨床的意義 (Flynn et al., 2014)
- 脳血管障害:中大脳動脈閉塞による島領域の梗塞は、感覚性失語や構音障害を引き起こす可能性がある。
- てんかん:島皮質は側頭葉てんかんの重要な焦点となることがある (Isnard et al., 2004)。
- 神経変性疾患:前部島皮質の萎縮は、前側頭型認知症(FTD)の早期徴候として観察される。
機能的特性 (Craig, 2009)
- 感覚統合:体性感覚、内臓感覚、味覚、痛覚などの多様な感覚情報を統合処理する。
- 自律神経機能:心拍数、血圧、呼吸、消化管運動などの自律神経機能の調節に関与する。
- 神経連絡:前部帯状回、扁桃体、視床、前頭前皮質などと密接な神経連絡を持ち、情動処理や意思決定に関与する。
島に関する最新の研究知見 (Uddin et al., 2017; Namkung et al., 2017)
- 機能的区分:前部島皮質と後部島皮質で機能的差異があり、前部は情動・社会的認知に、後部は感覚運動統合に関与する (Uddin et al., 2017)。
- 精神疾患との関連:自閉症スペクトラム障害、統合失調症、うつ病などの精神疾患で島皮質の機能異常が報告されている (Goodkind et al., 2015)。
- 意識の神経基盤:島皮質は自己意識や主観的感覚体験の神経基盤として重要視されている (Craig, 2009)。