後枝（外側溝の）Ramus posterior sulci lateralis cerebri

解剖学的特徴：

• 外側溝から後方へと延びる主要な溝である (Ono et al., 1990)。
• 側頭葉から頭頂葉へと上行し、縁上回において終止する (Ribas, 2010)。

機能的意義：

• 大脳皮質における重要な解剖学的指標として機能する (Duvernoy, 2012)。
• 上側頭回と縁上回との境界を形成している。
• ウェルニッケ野などの言語機能領域に近接している (Geschwind and Levitsky, 1968)。

特記事項：

• 個体間において、形態的な変異が存在する可能性がある (Ono et al., 1990)。

臨床的意義：

• 脳卒中や外傷性脳損傷の評価において重要な解剖学的指標となる (Yasargil, 1994)。
• 神経外科手術のナビゲーションにおいて重要な基準点として使用される。
• 画像診断において、脳の構造的異常を評価する際の重要なランドマークとなる。

発生学的特徴：

• 胎生期における大脳皮質の発達過程で形成される (Chi et al., 1977)。
• 脳回形成の過程で、周囲の脳回とともに組織化される。

関連する機能解剖学的研究結果：

• 機能的MRI研究により、周辺領域の活動パターンが明らかにされている (Binder et al., 2009)。
• 言語処理に関与する神経回路網の一部として重要な位置関係を持つ。