後交連 Commissura posterior
解剖学的特徴
- 中脳と間脳の背側境界に位置する小さな交連で、中脳水道と第三脳室の移行部に存在する。
- 交連線維は扇状に広がり、後交連核の細胞群に囲まれている。
機能と神経連絡
- 瞳孔の対光反射に関与する線維の交差点となる。
- 視覚反射経路の一部として、上丘と動眼神経核を連絡する。
- 視床後外側核や網膜からの入力を受け、眼球運動の協調に関与している。
臨床的重要性
- 松果体部腫瘍による圧迫で、上方注視麻痺を引き起こす可能性がある。
- パリノー症候群では、後交連の障害により、垂直性眼球運動障害が生じることがある。

J0833 (脳幹:脳の正中断面を左側からの図)

J0842 (四丘体および周辺:後上方からの図)

J0855 (第三脳室:上方からの図)

J0861 (図863-871で示された切断方向を示す、成人の脳幹を後ろから右側からの図)

J0871 (動眼神経の高さを通る脳幹の断面)