第三脳室 Ventriculus tertius
基本構造と配置
- 第三脳室は、左右の間脳の間に位置するスリット状の腔であり、側脳室と中脳水道に接続している。
- 脳室系は、側脳室、第三脳室、中脳水道、第四脳室から構成され、その内面は上衣細胞で覆われている。
解剖学的特徴
- 第三脳室には、5つの特徴的な陥凹(三角陥凹、視束陥凹、漏斗陥凹、松果陥凹、松果上陥凹)が存在する。
- 第三脳室の容積は平均1.132 ml、表面積は平均3.88 cm²である。
視床間橋の特徴
- 第三脳室中央に位置する視床間橋は、約20%の症例で欠如することが報告されている。
- 視床間橋の形状は、主に楕円体(28.7〜72%)や梨状(12〜37.5%)を呈する。
臨床的意義
- 第三脳室の拡大は、水頭症の重要な診断指標となる。
- 脳室系の通過障害により髄液循環障害が生じ、様々な神経学的症状を引き起こす可能性がある。

図408(脳の正中断面)

図410(脳の正中断面の一部を拡大したもの)

図418(第三脳室、大脳基底核と脳幹の一部、四丘体、小脳の上面)

図422(脳幹、四丘体付近、菱形窩)

図428(中脳、間脳および尾状核の上方からの図)

図431(脳、前額断面II:前交連を通る断面)

図432(脳、前額断面III:中間質を通る切断面)

図433(**脳,前額断面IV:**後交連の直前で切断し、後方の切断面を前方からの図)

図436(脳、水平断面II)

J0833 (脳幹:脳の正中断面を左側からの図)

J0855 (第三脳室:上方からの図)