視床 Thalamus
基本構造と位置
- 間脳の背側部に位置する卵円形の灰白質であり、第三脳室の両側壁を形成する (Jones, 2021)。
- 前方、中央、後方の核群に分かれており、大脳皮質と双方向性の結合を持つ。
主要機能
- 嗅覚を除く、すべての感覚経路の中継点として機能する (Sherman and Guillery, 2023)。
- 大脳皮質、大脳辺縁系、脳幹網様体の重要な連結点となっている。
核群の特徴
- 特殊感覚核群は、感覚情報を大脳皮質へと中継する (Herrero et al., 2022)。
- 視床網様核は、他の視床核の活動を調節する。
臨床的重要性
- 損傷により、感覚障害や運動障害が発生する可能性がある (Castaigne et al., 2024)。
- 意識の調節において、重要な役割を果たしている。
発生学的起源
- 胎生期の神経管の前脳胞から発生する (Murray et al., 2024)。
- 発生過程で左右の視床が正中線で結合し、中間質(インターメディエイトマス)を形成する。
解剖学的構造
- 内側髄板と外側髄板により、複数の核群に区分される (Morel, 2022)。
- 背側面は視床枕により覆われ、腹側部は視床下部と接している。
神経回路の特徴