動眼神経核 Nucleus nervi oculomotorii
基本的な解剖学的特徴
- 中脳被蓋の正中線背側部に位置し、動眼神経の運動神経細胞群で構成される (Büttner-Ennever and Horn, 2014)。
- 尾側は滑車神経核と連続し、吻側は中脳の最前端まで及ぶ。
神経支配の構成
- 下直筋、内直筋、下斜筋、上直筋の各筋に対応する特定の細胞配列を持つ (Porter et al., 2019)。
- 上直筋支配細胞のみが対側を支配し、他は同側支配を行う。
- 上眼瞼挙筋の支配細胞は、尾側3分の1の正中部に限局する (Che Ngwa et al., 2020)。
機能と神経連絡
- 外眼筋の運動制御と、瞳孔・毛様体筋の副交感性支配を担う (Kozicz et al., 2021)。
- 上丘、内側縦束、小脳、視床下部からの入力を受け、前庭核との連絡により前庭眼反射に関与する。
主要な亜核グループ
- 中心核(正中部):上眼瞼挙筋と瞳孔括約筋を支配
- 腹側核群:内直筋と下直筋を支配
- 背側核群:上直筋(対側)と下斜筋(同側)を支配
臨床的意義
- 動眼神経核の障害は、複眼筋麻痺や眼瞼下垂などの症状を引き起こす (Miller et al., 2022)。
- 核の選択的な障害により、特定の外眼筋のみの麻痺が生じることがある。
発生学的側面
- 中脳胞から発生し、胎生期早期から形成が始まる (Yamada et al., 2017)。