三叉神経脊髄路 Tractus spinalis nervi trigemini
1. 基本構造と位置
- 延髄から橋の横断面上にコンマ状の線維束として認められる (Paxinos and Huang, 2023)。
- 延髄から橋にかけて、三叉神経脊髄路核の腹外側に位置する。
2. 終末と投射
- 三叉神経脊髄路核に終末し、顔面・口腔・鼻腔からの痛覚と温度覚情報を伝達する (Mai and Paxinos, 2022)。
- 延髄および上位頸髄レベルに広範囲に投射する。
3. 走行と構成
- 脊髄路核の第Ⅰ層と第Ⅲ層細胞から起始する (Standring, 2021)。
- 下部・中間部からの線維は同側性に、上部からの線維は両側性に下行する。
- 主に痛覚と温度覚を伝える小径の有髄線維と無髄線維で構成される。
4. 神経走行の特徴
- 三叉神経節(ガッセル神経節)から起始し、脳幹を下行する。
- 延髄網様体外側部を通過し、三叉神経脊髄路核に並行して走行する (Carpenter and Sutin, 2023)。
- C2-C3レベルまで下行し、各分節で三叉神経脊髄路核に終止する。
5. 機能的役割
- 後柱に入る感覚情報の調節と、様々な反射に関与する。
- 三叉神経支配の受容器と、脊髄の体性・内臓性効果器を連絡する (Crossman and Neary, 2024)。
6. 伝導経路と神経回路
- 三叉神経節から延髄まで下行する一次感覚神経線維を含む。