橋縫線 Raphe pontis
基本構造と位置
- 延髄縫線から橋の背側部へと連続し、脳幹の正中線上に位置する構造体である (Hornung, 2003)。
組織学的特徴
- セロトニン作動性ニューロンを含む神経細胞群が存在する (Baker et al., 2019)。
- 網様体の一部として、上行性・下行性の神経線維が交差している (Paxinos and Mai, 2004)。
- 脳幹内の様々な核と豊富な神経線維連絡を有している。
機能的役割
- 睡眠-覚醒サイクルの調節に関与している (Monti, 2011)。
- 自律神経系の制御に重要な役割を果たしている (Jacobs and Azmitia, 1992)。
- 気分や情動の調節機能を担っている (Lowry et al., 2008)。
臨床的意義
- うつ病や不安障害などの精神疾患との関連が示唆されている (Michelsen et al., 2007)。
- セロトニン系薬物の作用部位として重要である (Artigas, 2013)。
- 脳幹部の腫瘍や血管障害による損傷は、睡眠障害や自律神経症状を引き起こす可能性がある (Vertes and Linley, 2008)。
研究の歴史と発展
- 神経解剖学的研究により、その詳細な構造が明らかにされてきた (Taber et al., 1960)。
- 神経伝達物質研究の進展により、セロトニン系との関連が解明された (Dahlström and Fuxe, 1964)。
- 最新の画像診断技術により、生体内での機能的役割の理解が深まっている (Wilson et al., 2021)。
発生学的特徴