橋 Pons
基本構造と位置
- 橋は脳幹に位置し、延髄と中脳を接続する哺乳類特有の器官であり、ヒトにおいて最も発達している
- 腹側面は横橋線維で覆われ、中小脳脚を形成して小脳と連結している
解剖学的特徴
- 橋被蓋には三叉神経核、顔面神経核、内耳神経核が存在し、聴覚路を形成する
- 橋底部には横橋線維、橋縦束、橋核が存在し、大脳皮質からの下行神経線維と連絡している
寸法と位置関係
- 橋の腹側面は長さ20~30mm、幅30~36mm、厚さ約25mmである
- 骨格との関係では、斜台の上部に位置し、鞍背の上縁まで達している
機能的役割
- 呼吸、睡眠、顔面運動など、多様な生理機能の制御を担う重要な中継器官である

J0832 (右脳:成人脳の正中断面を左側からの模式図)

J0833 (脳幹:脳の正中断面を左側からの図)

J0834 (脳の底部:下方からの図)

J0835 (脳幹:右方からの図)

J0840 (後脳および延髄:左外側からの図)

J0843 (脳:下前方からの図)

J0861 (図863-871で示された切断方向を示す、成人の脳幹を後ろから右側からの図)

J0866 (蝸牛神経が入る部位を通る脳幹の断面)

J0867 (顔面神経核、外転神経核を通る脳幹の断面)

J0868 (三叉神経を通る脳幹の断面)

J0869 (上髄帆と橋中央部を通る脳幹の断面)

J0870 (下丘と滑車神経核を通る脳幹の断面)

J0862 (図873-880で示された切断方向を示す、8〜9か月の人間の胎児の脳幹:後方およびやや右側からの図)

J0876 (内耳神経の入口および顔面神経出口の高さ、8-9ヶ月胎児の脳幹の断面)

J0878 (三叉神経開口部(台形体)の高さ、8-9ヶ月胎児の脳幹の断面)

J0879 (滑車神経交叉の高さ、8-9ヶ月胎児の脳幹の断面)
橋の動脈分布
日本人のからだ(後藤 昇・国府田 稔 2000)によると

図43 正中橋枝の分布(矢状断, Goto et al., 1980)
図43 正中橋枝の分布(矢状断)
3N: 動眼神経、4V: 第四脳室、BA: 脳底動脈、Cb: 小脳、M1: 上橋底枝、M2: 上橋被蓋枝、M3: 中枝、M4: 下橋底枝、M5: 下橋被蓋枝、Mc: 中脳、Mo: 延髄、PCA: 後大脳動脈、VA: 椎骨動脈