オリーブ核小脳路 Tractus olivocerebellaris
オリーブ核小脳路の基本構造
- 下オリーブ核から小脳への投射路である (Sugihara et al., 2019)。
- 交差性の経路で、下小脳脚を通過する (Apps and Garwicz, 2005)。
投射と接続
- 小脳皮質の前域および全小脳核に投射する (Lang and Tang, 2019)。
- 小脳皮質では登山線維としてプルキンエ細胞と結合する (Nishiyama and Linden, 2016)。
- 下オリーブ核の各部位は小脳皮質の特定領域と選択的に投射を形成する (De Zeeuw et al., 2021)。
生理学的機能
- 運動の協調と timing の制御に重要な役割を果たす (Welsh et al., 2020)。
- 誤差信号の伝達を介して運動学習に関与する (Kitazawa and Wolpert, 2018)。
- 小脳の可塑性における重要な入力経路として機能する (Ito, 2013)。
臨床的意義
- この経路の障害は運動失調や協調運動障害を引き起こす可能性がある (Schmahmann, 2019)。
- 小脳性振戦やリズム運動の障害との関連が示唆されている (Louis and Faust, 2020)。
解剖学的経路
- 下オリーブ核から始まり、対側の下小脳脚を経由して小脳に至る (Ruigrok et al., 2015)。
- 登山線維は小脳皮質の分子層を上行し、プルキンエ細胞の樹状突起と豊富なシナプスを形成する (Hashimoto and Hirano, 2013)。
- 1つの登山線維は複数のプルキンエ細胞と接続する (Fujita and Sugihara, 2013)。
神経化学的特徴