脊髄硬膜
脊髄硬膜は、脊髄を包む保護膜の一部で、以下の特徴を持っています:
- 内外の2枚の膜から構成されています
- 外板:
- 内板:
- 厚い膜で、狭義の脊髄硬膜に相当します
- 脊髄を包む長い円筒形の袋を形成します
脊髄硬膜の特徴的な構造:
- 上端は大後頭孔縁に付着します
- 下端は脊髄円錐を越えて馬尾を包み、第2~3仙椎の高さで急に尖って終わります
- 終端部は終糸の下半分と癒着し、細い索(脊髄硬膜糸)となって尾骨に付着します
また、脊髄硬膜には以下の空間が存在します:
- 硬膜上腔:内板と外板の間にあり、脂肪に富んだ結合組織や静脈叢で満たされています
- 硬膜下腔:内板とクモ膜の間にある狭いリンパ腔隙で、内皮細胞で覆われています
なお、椎間孔では硬膜は骨と癒着しています。
J0812 (脊髄:右側の脊髄と椎体の位置)
J0813 (脊髄:前方からの図)
J0814 (脊髄:後方からの図)
J0815 (下部脊髄の終端と神経根:前方からの図)