柔膜 Leptomeninx
基本構造
- 柔膜は、クモ膜と軟膜の総称であり、硬膜の対義語である (Decimo et al., 2021)。
- クモ膜と軟膜は、クモ膜下腔で分離されているが、クモ膜小柱によって結合している。
- 柔膜は非常に薄く、脳実質に密着して保護機能を果たしている (Zhang et al., 2020)。
- 血管は軟膜を貫いて脳実質に入り、血液脳関門の一部を形成する。
- クモ膜下腔には脳脊髄液が循環しており、脳の浮遊と保護に寄与している。
機能と重要性
- 中枢神経系の保護と、脳脊髄液の循環を担っている (Louveau et al., 2022)。
- 髄膜炎や出血などの病態に関与する、重要な解剖学的構造である。
- クモ膜下腔のCSF(脳脊髄液)の流れは、脳の血管拍動と呼吸運動によって促進される。
- 柔膜は豊富な血管網を持ち、クモ膜顆粒を通じて脳脊髄液の吸収に関与している (Raper et al., 2023)。
- 脳表面の溝や裂に沿って深く入り込み、脳実質の形状に忠実に追従している。
臨床的意義
- MRIなどの診断画像における、重要な指標となっている (Wang et al., 2021)。
- 脳神経外科手術において、重要な解剖学的指標として機能する。
- クモ膜下出血や髄膜炎の診断において重要な構造である。
- 脳脊髄液採取(腰椎穿刺)の際に通過する重要な解剖学的構造である。
- 柔膜の病理学的変化は、中枢神経系の多くの疾患の診断に重要な情報を提供する。
発生学