灰白質 Substantia grisea
基本的な特徴
- 脳と脊髄の一部であり、神経細胞体、樹状突起、およびシナプスを含む領域である。
- 神経細胞の核周体、樹状突起、軸索終末、シナプス、神経膠細胞、および血管により構成される。
解剖学的特徴
- 脊髄においてはH字形を形成し、大脳半球と小脳では表面に皮質として分布する。
- 大脳皮質では6層構造を形成し、基底核や視床においては特徴的な核群を形成する。
機能と歴史
- 情報処理や運動制御などの重要な機能を担っている。
- ソトー(Bichat)による灰白質と白質の分類は、神経系の理解に大きく貢献した。
臨床的意義
- 神経変性疾患や脳卒中などの病態により、灰白質の変性や損傷が生じる。
- MRIやCTなどの画像診断により、灰白質の異常を評価することができる。
構造的特徴
- ニューロピル(神経網)を含み、神経細胞間の複雑な相互作用の場となっている。
- 血管が豊富であり、代謝活性が高い領域である。

J0889 (神経要素の主要な関係は、横断面および縦断面で図示)
