海綿静脈洞
海綿静脈洞は、頭蓋内の重要な静脈構造で、以下のような特徴を持っています:
- 静脈が網目状に連結して形成される大きな不規則な構造です
- 蝶形骨洞、トルコ鞍、下垂体の両側から上眼窩裂、錐体乳突部の岩様部まで広がっています
- 内頚動脈と外転神経を囲んでいます
- 外側壁には動眼神経、滑車神経、三叉神経の眼神経と上顎神経が存在します
- 左右の海綿静脈洞は、脳底静脈叢および前後の海綿間静脈叢によって連絡しています
- 眼静脈と蝶形骨頭頂静脈洞からの血液を受け取ります
- 後方では上下の錐体静脈洞に連続し、さらに横静脈洞や翼突筋静脈叢、喉頭静脈叢とも連絡します
海綿静脈洞は、その内部の血管や神経の詳細な形態と周辺構造との位置関係が臨床的に重要であり、近年この領域の研究が進んでいます。
J0565 (右側の内頚動脈と鼓室)
J0605 (右側の海綿静脈洞の冠状断面:背面からの図)
J0606 (硬膜静脈洞:頭蓋底からの図)
J0909 (右の翼突管神経(ヴィディアン神経):右方からの図)
日本人のからだ(後藤 昇・国府田 稔 2000)によると