下顎後静脈 Vena retromandibularis
下顎後静脈は、顔面の深部に位置する重要な静脈です。以下がその主な特徴です:
- 起始:下顎頚の内側(耳管腺内)で、浅側頭静脈と顎静脈の合流により形成されます
- 経路:耳下腺の下面から出て、前枝と後枝に分岐します
- 終末:
- 前枝は顔面静脈と合流します
- 後枝は後耳介静脈と合流し、外頚静脈を形成します
- 最終的に内頚静脈へと開口します
- 関連する静脈:
- 浅側頭静脈(表在性):中側頭静脈および顔面横静脈を受け入れます
- 顎静脈(深在性):翼突筋静脈叢に始まり、複数の小静脈(中硬膜静脈、深側頭静脈、前耳介静脈、耳下腺静脈、顎関節静脈、鼓室静脈、茎乳突孔静脈など)からの血液を集めます
この静脈は顔面と頚部の静脈系において重要な役割を担い、顔面深部からの血液を効率的に排出します。

J0609 (頚部の深部静脈:右側からの図)

J0611 (顔の深部静脈:右側からの図)

J0612 (頚部の静脈、腹側図)