
J0585 (右腰動脈の分岐:腰椎の一部と筋、右側および少し頭側からの図)
起始と走行
腰動脈の背枝は、各腰動脈から後方に分岐する重要な血管です (Standring, 2020; Netter, 2018)。腰動脈は腹大動脈から左右対称に4対(稀に5対)分岐し、その背枝は腰椎横突起の基部付近で後方に向かって分岐します (Gray et al., 2021)。
分布領域
解剖学的関係
背枝は腰方形筋と大腰筋の間を通過し、腰椎横突起の後方で浅枝と深枝に分かれます (Bogduk et al., 1982)。深枝は脊柱管周囲の組織に分布し、浅枝は表層の筋群と皮膚に向かいます。脊髄神経後枝と密接な関係を持ち、神経血管束を形成します (Standring, 2020)。
腰痛との関連
腰動脈背枝は腰椎周囲の筋、関節、骨組織に血液を供給するため、腰痛の病態に深く関わります (Bogduk, 1997)。椎間関節症や筋筋膜性腰痛において、この血管の循環障害や炎症が疼痛の原因となることがあります (Kalichman and Hunter, 2007)。
脊椎手術における重要性