内胸動脈
内胸動脈は、以下の特徴を持つ重要な動脈です:
- 鎖骨下動脈の第1部、通常は甲状頚動脈の起始部付近から起始します。
- 胸骨縁に沿って前胸壁内面を下行し、横隔膜前端を貫いて上腹壁動脈へと移行します。
- 腹直筋内で下腹壁動脈と吻合し、前正中線に沿った縦走動脈路を形成します。
- 縦隔と前胸壁に分布する重要な血管です。
主な分枝には以下があります:
- 縦隔への枝:縦隔枝、胸腺枝、気管支枝、心膜横隔動脈
- 前胸壁への枝:胸骨枝、前肋間枝、貫通枝、筋横隔動脈
内胸動脈は高い恒常性を持ち、体幹の腹側で唯一の縦吻合動脈として重要な役割を果たしています。

J0432 (腹側胸壁の筋:背面図)

J0564 (頚深部の動脈、右方からの図)

J0572 (右の鎖骨下動脈:右側からの図)

J0573 (腹部前壁の動脈:背面図)
日本人のからだ(児玉公道 2000)によると