前脊髄動脈 Arteria spinalis anterior
基本的な解剖学的特徴
- 脊髄前面を走行し、左右の前脊髄動脈が合流して1本となり、正中を下行する主要な血管
- 延髄下部で正中枝と脊髄前正中裂からの溝枝を分岐し、前根動脈からの吻合枝と連絡する
血液供給領域と機能
- 延髄の傍正中領域、錐体、内側毛帯、内側縦束、舌下神経核などの重要構造へ栄養を供給
臨床的意義
- 片側の前脊髄動脈閉塞により、下交代性片麻痺と舌の同側性麻痺が生じうる
- 内側毛帯の損傷により対側の知覚欠損も発生する可能性がある
解剖学的計測データ
- 血管径は頚髄で約500μm、胸髄で340μm、腰髄では1,000μm以上となる

J0567 (脳底の動脈)

J0570 (脳を取り除いた後の頭蓋内の大きな脳動脈の位置:左側からの右頭蓋の図)

J0571 (脳を取り除いた後の頭蓋内の大きな脳動脈の位置:頭蓋骨の上方からの図)
日本人のからだ(後藤 昇・国府田 稔 2000)によると