視床下部枝(後交通動脈の) Ramus hypothalamicus arteria communicantis posterioris

小脳、脳幹、視床、線条体の動脈2.png

小脳、脳幹、視床、線条体の動脈

後交通動脈(posterior communicating artery; PCoA)の視床下部枝(rami hypothalamici)は、PCoA(および近傍の後大脳動脈P1・前脈絡叢動脈・上垂体動脈群)から起こる穿通枝群の一部として、視床下部前〜中部、乳頭体周囲、視床下部-下垂体系、第三脳室周囲の深部灰白質・白質へ灌流を供給する(Rhoton, 2002;Gray, 2020)。直径は概ね0.2–0.5 mm程度で、1本の優位枝となることも複数本が束状に出ることもある(Rhoton, 2002)。

解剖(Terminologia Anatomica に準拠)

起始・走行・分布(浅層→深層のイメージ)

※穿通枝は終末動脈的性格が強く、側副血行に乏しい領域を含むため、閉塞時に小梗塞でも症候性になりうる(Osborn, 2018)。

近接構造(損傷・絞扼の“具体的部位”)

変異(臨床上重要なパターン)

臨床統合(診察 → 画像 → 介入)

1) 診察:視床下部障害として捉える(鑑別・red flags を含む)

視床下部穿通枝の虚血・損傷は、皮質症候よりも自律神経・内分泌・意識/行動の異常として現れやすい。典型例は以下(局在は重なりうる)(Schwartz, 2021;Adams, 2019)。