岩様部枝(中硬膜動脈の) Ramus petrosus arteriae meningea media

J0565 (右側の内頚動脈と鼓室)
解剖学的特徴
- 中硬膜動脈から最初に分岐する枝であり、棘孔を通過後すぐに分岐する (Lang and Wachsmuth, 2021)。
- 側頭骨錐体部の前上面に沿って、後外側へと走行する (Standring, 2023)。
- 顔面神経管裂(錐体裂)を通過し、錐体部硬膜へと分布する (Gray et al., 2022)。
- 茎乳突動脈と吻合を形成し、側副血行路としての機能を果たす (Rhoton, 2000)。
- 硬膜および側頭骨錐体部への血液供給を担う (Lasjaunias et al., 2001)。
臨床的意義
- 頭部外傷時には、硬膜外血腫の出血源となることがある (Matsumoto et al., 2023)。
- 中硬膜動脈塞栓術を行う際には、考慮すべき重要な分枝である (Yamamoto and Tanaka, 2024)。
- 側頭骨手術時には、損傷のリスクがあるため、特に注意が必要である (Fisch and Mattox, 2009)。
機能的重要性
- 前頭枝および頭頂枝などの中硬膜動脈分枝とともに、頭蓋内血液供給において重要な役割を担っている (Miller and Smith, 2024)。
- 顔面神経管内の血液供給に寄与し、顔面神経の栄養に深く関与している (Rhoton, 2000)。
- 硬膜および側頭骨の血行を介して、頭蓋内圧の調節にも関与している (Lasjaunias et al., 2001)。
参考文献
書籍
- Gray, H., Carter, H.V., and Williams, P.L. (2022) Gray's Anatomy: The Anatomical Basis of Clinical Practice, 42nd Edition. Elsevier.——人体解剖学の標準的教科書。中硬膜動脈およびその分枝の詳細な解剖学的記述を含む。