細小静脈孔 Foramina venarum minimarum

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J0541 (拡張期の心臓:おおよそ横隔面に平行な図)

解剖学的構造

細小静脈孔(さいしょうじょうみゃくこう)は、最小心静脈(venae cordis minimae、テベシウス静脈 Thebesian veins とも呼ばれる)の開口部を指します(Wearn et al., 1933)。これらは心臓の内腔、特に右心房の内面に直接開口する微小な静脈の出口です(Lüdinghausen, 1989)。

主な解剖学的特徴:

生理学的機能

細小静脈孔を介した血液還流は、心臓の静脈系における第三の経路として機能します(Wearn et al., 1933):

  1. 冠状静脈洞系(約75%の心筋血流)
  2. 前心静脈系(約20%の心筋血流)
  3. 最小心静脈系(約5%の心筋血流)- 細小静脈孔を通じて直接心腔内へ

この直接的な静脈還流経路により、心筋組織、特に心内膜下層からの静脈血が効率的に回収され、心腔内に還流されます(Wearn et al., 1933; Lüdinghausen, 1989)。

臨床的意義

1. 心筋虚血との関連

最小心静脈系は、冠動脈閉塞時に側副血行路として機能する可能性があります(Faber & Meek, 1912)。また、心内膜下心筋の栄養供給において補助的な役割を果たすことが示唆されています(Wearn et al., 1933)。