松果体 Glandula pinealis

図410(脳の正中断面の一部を拡大したもの)

図418(第三脳室、大脳基底核と脳幹の一部、四丘体、小脳の上面)

図421(菱形窩の表面像)

図422(脳幹、四丘体付近、菱形窩)

図428(中脳、間脳および尾状核の上方からの図)

図429(脳砂)

図436(脳、水平断面II)

図447(松果体の横断面)

脳梁膨大部を通るCに対応する面

J0833 (脳幹:脳の正中断面を左側からの図)

J0842 (四丘体および周辺:後上方からの図)

J0900 (頭部正中断面のクモ膜下腔、左半分:右方からの図)
I. 解剖学的構造
1. 基本構造と位置
- 松果体は脳内に位置する小さな内分泌器官で、第三脳室の天井に付着する円錐形の小体である (Moore et al., 2018)
- 西洋松の実形の不対構造で、視床域後端から四丘板上まで延び、長さ12mm、幅8mm、厚さ4mmである (Standring, 2020)
- 左右の柄(手網)が視床に達し、両側の手網は松果交連または手網交連でつながる (Möller and Reif, 2010)
- 内部にしばしば第三脳室の突出部(松果陥凹)が入り込む (Duvernoy et al., 2013)
2. 周辺構造との関係
- 手網と視床の接合部に手網三角があり、手網核という灰白質が存在する (Nolte, 2020)
- 第三脳室脈絡組織は松果体の上面で停止し、これにより松果上陥凹が形成される (Patestas and Gartner, 2016)
3. 石灰化と脳砂
- 松果体および第三脳室脈絡組織内には、多くの場合「脳砂」(Acervulus, Hirnsand)と呼ばれる砂状小体が見られ、これはリン酸カルシウム、炭酸カルシウムなどから構成される (Zimmerman and Bilaniuk, 1982; Baconnier et al., 2002)
- 松果体の石灰化は正常な状態でも25.6%~41.6%の頻度で観察され、頭蓋中点から上下5mm以内に100%、前後5mm以内に96%が存在する (Daghighi et al., 2007)
II. 生理学的機能と臨床的意義
1. 内分泌機能
- 生物学的時計として機能し、メラトニンを分泌して睡眠–覚醒サイクルを調整する (Macchi and Bruce, 2004)
- 光に敏感で、昼夜の変化に応じてホルモン分泌を調整し、性腺発達に抑制的影響を及ぼす (Arendt, 1998)
2. 臨床的位置情報