精巣

精巣(睾丸とも呼ばれる)は、男性の主要な性腺であり、以下のような特徴を持ちます:

精巣は男性の生殖機能に不可欠な役割を果たし、精子の生成と男性ホルモンの分泌を担っています。

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J0596 (男性会陰の動脈)

日本人のからだ(村上 弦 2000)によると

(1)計測値

精巣の大きさや重量については、計測方法が不明ですが、大田黒(1983)によると、1歳前後では1.0cm×0.8cm×0.7 cm、3-4歳では1.3cm×1.1cm×1.0 cm、5-6歳では1.5cm×1.3 cm×1.2 cm、10歳前後では1.8cm×1.5cm×1.4 cm、13歳では2.3cm×3.2cm×1.8cm-2.2cm×1.8cm×2.2 cm、15歳から成人では3.0cm×4.0cm×2.8 cm-3.0cm×2.6cm×2.8 cmです。一般的に10歳以上で本人の小指頭よりも小さいと異常とされます。精巣および精巣上体の重量については、稗田・森(1929)、秋吉(1931)、森岡(1936)、特に年齢別重量計測については田中ら(1957)の調査があります(表36, 37)。

精管の長さは35 cm、射精管の長さは2cm、精管膨大部の長径は右6.7 cm、左5.9cm、直径は右0.82 cm、左0.75 cm、正中線とのなす角は右56.0度、左52.7度です(浦,1987)。

精嚢の長径は右4.42 cm、左4.24 cm、幅は右1.67 cm、左1.74 cm、厚さは右1.13 cm、左1.10 cm、正中線とのなす角は右47.4度、左48.5度です(浦,1987)。

前立腺の長径は2.2-3.0 cm、幅は3.6-4.4 cm、厚さは1.3-1.9 cm、重さは11-18 gです(浦,1987)。

経直腸による超音波断層装置を用いた計測結果(樋口ら,1986)では、正常前立腺180例について、重量は18.5±6.9 g、左右径に対する前後径の比は54.8±9.7%でした。また、別の超音波断層像による報告では、左右48.1±4.0 mm、前後27.1±3.7 mm、上下28.0±5.2 mmとされています(古寺・平松,1982)。