甲状軟骨 Cartilago thyroidea

内頚動脈、椎骨動脈の起始と走行

J0417 (頚部の筋(2層):前方からの図)

J0421 (舌骨筋(深層):前面図)

J0558 (喉頭と舌の動脈:右側からの図)

J0639 (頭頚部の正中矢状断:左側からの右半分の図)

J0670 (下顎腺とその周囲:右下方からの図)

J0684 (咽頭の筋、右側からの図)

J0729 (甲状軟骨と輪状軟骨:右方からの図)

J0730 (甲状軟骨と輪状軟骨:前方からの図)

J0737 (喉頭とその靭帯:右側からの図)

J0743 (喉頭口と喉頭腔:上方からの図)

J0762 (甲状腺、喉頭と気管に対する位置:前方からの図)

J0923 (頚部の右迷走神経:右側からの図)
甲状軟骨は喉頭を構成する最大の軟骨組織であり、解剖学的および臨床的に重要な構造です (Standring, 2023)。
解剖学的特徴
形態と構造
- 硝子軟骨からなり、前方でV字型に結合した左右の四角形の軟骨板から構成されます (Moore et al., 2023)。
- 位置:第4-5頸椎の高さに位置し、頸部前面で容易に触知可能です (Netter, 2023)。
- 左右の軟骨板は、男性では約90度、女性では約120度の角度で結合します (Kim, Lee and Park, 2021)。この性差は法医学的な性別判定にも応用されています (Kim, Lee and Park, 2021)。
- 上縁には深いU字型の上甲状切痕があり、下縁には浅いV字型の下甲状切痕があります (Standring, 2023)。
- 後縁には上角と下角があり、それぞれ舌骨と輪状軟骨と関節します (Moore et al., 2023)。
筋肉付着部
- 外側面の斜線には、胸骨甲状筋、甲状舌骨筋、下咽頭収縮筋が付着します (Standring, 2023)。
- 内側面には、声帯筋や甲状披裂筋などの内喉頭筋が付着します (Zemlin, 2018)。
臨床的意義
- 喉頭の保護:声帯や気道を外力から保護する重要な防御構造です (Dickson, 2020)。
- 発声機能:声帯の付着点を提供し、適切な発声に不可欠です (Sataloff, 2017; Zemlin, 2018)。
- 気道確保の指標:甲状切痕は、気管内挿管時の重要な解剖学的指標となります (Hagberg, Artime and Aziz, 2018; Miller, 2024)。
- 緊急処置のランドマーク:輪状甲状間膜穿刺の際の重要なランドマークとなります (Hagberg, Artime and Aziz, 2018)。
これらの解剖学的特徴は、気道確保、喉頭手術、および音声障害の診断・治療において重要な意味を持ちます (Cummings et al., 2024; Seikel, Drumright and King, 2022)。さらに、甲状軟骨の形態異常は、発声障害や呼吸困難の原因となることがあります (Dickson, 2020)。
参考文献