外側脚(鼻の大鼻翼軟骨の)Crus laterale (Cartilaginis alaris majoris nasi)
解剖学的特徴
外側脚は、鼻の大鼻翼軟骨(cartilago alaris major)の外側部分を構成する重要な軟骨構造です。解剖学的には、鼻孔の側面から鼻先(鼻尖)に向かって弧状に伸びる薄く弾力性のある軟骨片で、鼻翼の形状を維持し鼻孔の開存性を保っています(Netter, 2018)。厚さは約1mmほどで、内側脚(crus mediale)と共に大鼻翼軟骨を形成しています。
機能的役割
外側脚は鼻の外観を決定する重要な要素であり、その形状や角度の個人差が鼻の特徴的な外見に寄与しています(Rohrich and Adams, 2001)。また、鼻呼吸機能においても重要な役割を果たしており、吸気時に鼻孔の虚脱を防ぎ、適切な気流を確保しています。
臨床的意義
臨床的には、鼻形成手術(rhinoplasty)において重要な構造物です。特に鼻翼縮小術や鼻尖形成術では、外側脚の修正や再配置が行われます(Constantian, 2009)。また、外傷による変形や先天性異常の修正にも関わります。呼吸器症状を伴う患者では、外側脚の脆弱性や変形が鼻呼吸障害や鼻孔虚脱(nasal valve collapse)の原因となることがあり、機能的鼻形成術の対象となります(Sheen and Sheen, 1998)。
参考文献
- Constantian, M.B. (2009) Rhinoplasty: Craft and Magic. — 鼻形成手術における外側脚の操作テクニックを解説
- Daniel, R.K. (2010) Mastering Rhinoplasty: A Comprehensive Atlas of Surgical Techniques with Integrated Video Clips. — 外側脚の外科的アプローチについて詳細な説明を提供
- Netter, F.H. (2018) Atlas of Human Anatomy, 7th Edition. — 詳細な解剖学的図解と臨床的相関を提供する標準的な参考書
- Rohrich, R.J. and Adams, W.P. (2001) The boxy nasal tip: Classification and management based on alar cartilage suturing techniques. Plastic and Reconstructive Surgery, 107(7), pp.1849-1863. — 鼻尖形成における外側脚の重要性を詳述
- Sheen, J.H. and Sheen, A.P. (1998) Aesthetic Rhinoplasty, 2nd Edition. — 外側脚と鼻弁機能の関係性について包括的に説明

J1068 (自由に剖出された外側の鼻の軟骨:右前方からの図)

J1069 (外側の鼻の軟骨:下方から自由に剖出)