内側脚(鼻の大鼻翼軟骨の)Crus mediale (Cartilaginis alaris majoris nasi)

解剖学的特徴

鼻の大鼻翼軟骨の内側脚は、鼻孔の形状を維持し支える重要な解剖学的構造です (Gray, 2020)。この軟骨は鼻先端部の形態形成に寄与し、鼻尖と鼻柱の構造的完全性を提供しています。解剖学的には、鼻尖下部から鼻中隔の前端に向かって走行し、対側の内側脚と結合して鼻柱を形成します。

構造と組成

内側脚は大鼻翼軟骨(下外側軟骨)の内側部分であり、外側脚と合わせて鼻孔縁の支持骨格を構成します (Netter, 2019)。組織学的には硝子軟骨からなり、鼻尖の可動性と柔軟性を提供しつつ、十分な構造的支持を維持しています。

臨床的意義

臨床的には、内側脚の形態と位置は鼻尖の突出度、鼻柱の長さ、鼻孔の形状に直接影響を与えます (Rohrich et al., 2018)。美容外科および機能的鼻整形術では、内側脚の位置修正や強化が鼻尖形成術の重要な要素となります。また、先天性奇形(例:口唇裂・口蓋裂関連の鼻変形)や外傷後の鼻変形の修復においても、内側脚の解剖学的理解と適切な再建が治療成功の鍵となります (Daniel, 2022)。

参考文献

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J1068 (自由に剖出された外側の鼻の軟骨:右前方からの図)

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J1069 (外側の鼻の軟骨:下方から自由に剖出)

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J1070 (粘膜なしの鼻中隔:左方からの図)