回腸
回腸は、小腸の一部で、以下の特徴があります:
- 腸間膜小腸の肛門側の5分の3を占めています
- 空腸との境界は明確ではありません
- 直径約2.5cmの可動性のある管です
- 回盲弁を介して盲腸(大腸の始まりの部分)に続きます
- 空腸に比べてやや白色味を帯びています
- 腸絨毛は空腸に比べて少なく、2500個/cm2で四角形をしています
- 回腸の吸収上皮の表面積は5.3m2です
- 20~30個の集合リンパ小節(パイエル板)があり、その表面には絨毛がありません
また、回腸には以下の特徴的な構造が見られることがあります:
- 回盲部から約60cmの口腔側に、高さ約5cmの円錐状ないし円筒状の突出物が2%の頻度で見られます。これはメッケル回腸憩室と呼ばれ、胎生期における卵黄管の遺残物です
J0589 (前腸間膜動脈の枝:腹面図)